医薬品チームブログ
技術紹介

生成AIを使って不具合・有害事象の
紐づけ作業を行います

投稿日:2025.05.07

更新日:2025.05.07


医療機器添付文書XML化のお問い合わせを多数いただいております。

4月16日に医機連による医療機器添付文書XML化についての説明会がありました。
それ以降当社にもお問い合わせを続々といただいております。
当社の医療機器添付文書XML作成の特徴や、やりかたについてはこちらのページをご覧ください。

 

「不具合・有害事象の紐づけ」についてのお問い合わせが多いです

さて、お問い合わせで一番多いのが
「不具合・有害事象の紐づけをしていただけるのですか?」というお問い合わせです。

現時点では「同一用語なら紐づけする。」とお答えしております。

 

しかし、それだけでは面白みがありません。

せっかくなのでもう一段とサービスレベルを高めたいと思っています。

そこで当社は生成AIを使って紐づけ案を作るという取り組みを行っています。

 

紐づけ案の事例

例をお見せします。
下記が添付文書の記載です。

 

こちらの「接続部からの酸素漏れ」をPMDA提供のXMLツールにいれても
同一用語がないのでヒットしません。

「同一用語なら紐づけする」というルールにのっとって作ると紐づけなしのXMLができあがります。

 

AIを使用したシステム

 

そこで生成AIの活用です。

「接続部からの酸素漏れ」はPMDA提供の用語集をみていますと
「気体/空気の漏出」と読み替えできそうです。

これをAIにやってもらうシステムを作りました。

下記のようなシステムです。

 

赤囲み部分に添付文書を貼り付けます。
青囲み部分が生成AIからの返答です。

「接続部からの酸素漏れ」が「気体/空気の漏出」に変わっているのがわかると思います。

 

 

PMDA提供の「用語集第7版.xml」を生成AIは学習しています。

下記のようなデータです。

 

 

そこからそれらしい用語を返してくれるようなシステムになっています。

 

もちろんAIのやることですから正確ではありません。

最終的にはお客様のチェックが必要となります。

そして、チェックいただき学習の材料をいただけましたら、その内容をAIに学習させていきます。
その結果AIは賢くなっていきより正確な用語を返してくれるようになることを期待しています。

 

最後に

XML作成は2028年3月末までの猶予期間があります。

しかし、医薬品XML作成のときもそうでしたが、結局は締め切り間際に作業が集中します。
作業が集中すると当社をはじめとした請負業者のキャパシティを超えてしまうこともあります。

ぜひとも余裕をもったスケジュールですすめられるように早めに動いていきましょう。