投稿日:2023.03.01
更新日:2023.07.22
こんにちは社長の中村です。
新記載要領添付文書の締め切りまであと1年ちょっと。
進捗が滞っており、日薬連主催でアンケートをとっていると伺いました。
その中の項目でツッコミたくなってしまったのが、できない理由の中に「印刷会社が混んでいるから」というのがあったことです。
”いや、混むほど入稿されてません・・”
理由としては薬物動態以降が決めきれないので、動けていないお客様が大半だと思います。
当社ではせっかくXMLを作るのだから、それを活用しPDFに流用するご提案をしてまいりました。
添付文書を印刷しなくなった今、XMLからそのままPDFを出力することでお客様も当社も手間をかけずにスムーズに業務を進行させていくことができるようになります。
こちらのやり方について、おかげさまでかなり軌道にのってきたかと思います。
ですが、一方でXMLをそのまま使うと見やすさの観点から不十分なPDFになってしまうときもあります。
とくに表組まわりはできあがったPDFに対して調整要望をいただくことがあります。
そういった場合はIllustratorやInDesignといったDTPソフトでの編集作業が別途必要になります。
今回は例を2つ紹介いたします。
XMLでは仕様上、PDFのように自由な位置にフッターはおけません。
下図 PDFの場合は別途特別なプログラムをかませることで、フッター1行の中に左揃えと右揃えを共存させています。
XMLの場合では、左揃えでの表示となります。
XMLでは仕様上、表組内に斜線表示ができません。
しかしPDFでは”\”を要望を受け、別途手作業にて調整を行うことでレイアウトしました。
さて、PDFにこういう調整をいれるべきでしょうか?
それともXMLのままにしておくべきでしょうか?ここは議論がわかれるところだと思います。
調整入れる派のかたは、医療関係者の方にすこしでも見やすいPDFを提供しようというお考えでしょう。
調整入れない派のかたは、そもそも添付文書は印刷もほぼしなくなったんだし、労力かけてPDFの細かいところをいじって意味あるの?とのご意見だと思います。
どちらも一理あるように感じます。
当社は受注産業ですので、どちらのご要望にも対応できるようにはしておりますが、この違いが当社、ひいてはみなさまにとってコストの差にはなって参ります。ぜひ、皆様のご意見をお聞かせください。
ただ、1点だけご理解をお願いしたいことがあります。今回ブログにて説明をした通り、PDFを追加調整するのであればそれだけ手間がかかります。わずかな修正であってもDTPツールでの修正から検版作業を行ったりなど、複数人の人工が発生し、適正な費用と納期が必要になります。調整のご指示をいれるやり方を選択される場合は、費用と納期についてはあらかじめご了承ください。
”価格についてひとこと”
いままで添付文書は印刷があったからデータ作成代は安く抑えられていました。ある意味印刷が本命でデータ作成はおまけのようなものだったためです。しかし本命の印刷がなくなったので、おまけの作業だけを昔のような価格・スピード感で提供することはとうていできません。何人もの社会人が動いて数千円とかさすがに無理です・・。
予算はかけたくない、でも手をかけてでもXMLよりもレイアウトを綺麗にしたPDFを作りたい。
そんなわがままとおるの?と思われるかもしれません。
ひとついいやり方があります。
それはWord®で添付文書を作るという方法です。
Word®はDTPソフトではないため、商業印刷にかける際はいろいろトラブルがあり、印刷品質に100%の正確性が求められる添付文書では用いられませんでした。しかしもはや印刷することがなくなりました。データだけでの扱いです。こうなると誰でも簡単に修正できるWord®のメリットがでてきます。
実際、すでにWord®での添付文書作成に切り替えてPMDAに公開されている例もでてきました。
Word®でも十分きれいなレイアウトができることの証明になっているかと思います。
ご興味ある方は公開されているPDFをダウンロードして、「文書のプロパティ」をご覧いただくと、もともと何のソフトで作られているかを調べられます。
以上、今回は長くなりました。
まとめると添付文書PDFを編集するには以下の3パターンのご提案になります。
それぞれ適した方法をご選択いただけたらと思います。
ご相談承りますので、なんなりとお問い合わせください。
最後に宣伝です。
そこまでWord®でレイアウトを作りこむのは大変だと思います。そんな時は当社にご相談ください。
こちら(https://crea.daik.co.jp/solutions/data/6780/)
で公開してますが、当社は印刷会社が母体ですがWord®での編集作業も得意としています。
MOS資格もほぼすべてのオペレータが取得しています。
初回だけ当社で作りこんで改訂以降は御社にて触っていただく運用も可能です。
お困りでしたら一度ご相談ください。よろしくお願いします。